能面〜孫次郎について〜
ハイ続きです。
孫次郎
と聞きましたら、どんな面をイメージしますか?
おっさん? いや違う
鬼? 不正解
なんと美しい女性です。
ほかの女性の面は女性らしい名前ですが、これだけは男性名です。
なぜなら、この面を彫った方の名前だからです。
??でも、フツウは面にはもともと名前があり、彫った方の名前はつきません。
なぜ、孫次郎とついたのか
それにはエピソードがあります。
能面の名工には若く美しい妻がいました。
しかしその妻は早くに死に別れてしまい、もう逢うこともできません。
名工は妻の面影を追い、女の面を彫りました。
そうしてできた女の面、憂いがあり、かぎりなくやさしく、なおかつ美しい。
他の能面師たちもその面の美しさに心奪われ、真似て彫ったとのこと。
そして名工のそれが孫次郎と名付けられたのです。
超、ロマンチックです。
能面、かなり奥が深いです。
しかし考えてもみてください。
ひとが人の手でひとの顔を彫るのです。これってすごく不思議なことですよね。
そして自分のつくる面はどんな顔になるのか…
ちょっとやってみたいな、能面づくり…
こわいけど…